棚の写真
考えてみたら四十年も前から
部屋の棚のどこかにいつもあるこの写真
学生の頃、表現実習でコラージュ課題の時
材料をカメラ雑誌から探していたときに
多分、切り抜いたもの
そのころはパソコンもないし
フォトショップもないから
一枚一枚写真をカッターで丁寧に切り抜いて
それぞれを組み合わせ貼り合わせ
キッタ、ハッタの繰り返しで画面を構成してた
皆それぞれに面白い作品が出来上がってきてて
とても楽しい課題だった
で、この猫三匹連れ立って歩いている写真は
課題の材料として切り刻まれることなく
なんとなくずっと四十年も部屋に飾られている
写真も絵も部屋に飾らない方だけど
この写真をずっと飾っていた理由はぼんやりとある
コントラストの強い日差しはきっと夏
夏は自分にとって小さい時から記憶に残る季節
夏の記憶は楽しい
この猫は友達と旅の途中だな、、、
この猫は家族だな、、、その時々に見え方が変わる
ちょっと間を取りながらそれぞれ前へ歩いている
40年間いつみても
自分をどこかに戻してくれる気がする写真
コロナで部屋にいる時間が長いせいか
思い起こすこともいろいろ